ロイムblog(音楽紹介)

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【今日の1曲】traveling / 宇多田ヒカル【おすすめ】【音楽紹介】

ロイムです。

 

私の地域では、明日から再び冷え込むとのこと。

 

そうなると、本能的に家にこもりたくなる......

 

となりそうなのは承知の上で!

今日の1曲は逆転の1曲。

 

 冷え切ったハンドルをぎゅっと握って

 なんなら冷え切った風さえも、少し小窓を開けて…

 

なんて、こんな思いにさえさせてくれる魔法の1曲をセレクト。

 

www.youtube.com

 

traveling」は2001年リリースの9枚目のシングル。

私が言うまでもなく、宇多田ヒカルの数ある名曲の1つですね。

 

私が宇多田ヒカルの曲の中で

 初心者にまず聴いてもらいたい1曲

でもあるほど、魅力が詰まっている1曲でもあります。

 

今日は歌詞の1番にスポットライトを当ててみます。

 

それでは、どうぞ。

※思うことを書きすぎたので、目次を使って分割読みもおすすめです。

 

[本日のお品書き]

Aメロ

Aメロ続き

サビ前

サビ

 

Aメロ

仕事にも精が出る

金曜の午後

タクシーもすぐつかまる

(飛び乗る)

目指すは君

 

さあ、まずはこちらのAメロ。

 

時刻は退勤の時間帯(18~19時くらい?)。

きっと金曜じゃなきゃ、疲れ果てた心と体を家まで運ぶだけなのでしょう。

 

しかし!!

もういうまでもなく感じるこの開放感。

 

え、なぜって?

 

金曜の午後だからですよ!!!(理由になってない)

 

まあ、これは本当に理由が壊滅してますけど、

読者の皆さんに私は聞いてみたい。

 

  Q.何曜日が好きですか?

 

まあ、きっと1回は絶対聞かれたことあるヤツ。

 

ちなみに私なら、

 

    A. 金曜日(解答までわずか1秒)

 

ですねーー。笑

 

理由分かりますか?

 

もう言うまでもないと思いますが、

 

  明日(明後日もだけど)が休日だからですよ!!!!(迫真)

 

これは共感してくれる方多いですかね?

 

きっとこの主人公も、この開放感は感じていそう。(自分を投影)

 

でも意外とこの

 

  「開放感」

 

大事なニュアンスとしてこの曲ではつながってきますよ?

 

Aメロ続き

「どちらまで行かれます」

ちょっとそこまで

「不景気で困ります

(閉めます)

ドアに注意」

 

先ほどの続きですね。

 

ここ、個人的にすっっごく好きな描写なんですよ!(迫真)

 

皆さん、余談ですが情景描写というもの、ご存じでしょうか?

 

1度は耳にしたことがある方がほとんどかと思います。

(中・高の国語等でもきっと出てきますね。

直喩とか対比とか。。。

あのへんで言われたような。。。)

 

情景描写とは、私のイメージもあるかもしれませんが、

 

 心情をわざわざ文で伝えずとも、その言葉や背景が対象の心情を物語る

 

こんな感じ。

 

どうでしょう、上の歌詞もそんな感じがしませんか?

 

なにも、”楽しみ!”とか、”最高!!”とかそんな分かりやすいことは言ってないんですよ。

 

でも、なんかじわっと伝わってきますよね。

 

先ほどのイントロで

 

目指すは君

 

と言っているからこそ、きっと内心は

 

   ”早く会いたい”

 

みたいな一刻もムダにしたくない焦燥感?なんだろうと思いますね。

 

でも、それを直接言わないからこそ、その状況を第3者の視点で俯瞰しているような、

そんなリアル感さえ感じられます。

 

あと、なんか運転手も出会って数秒で諦めついてる感じが良い。

 

  ”あ、これ…話つながらない客だ…”

 

みたいな絶望感というか笑(ちょっと運転手は気まずい雰囲気かも笑)

 

それだけ夢中ってことが強調されているのかな、なんて思いますね。

 

サビ前

風にまたぎ月へ登り

僕の席は君の隣

ふいに我に返りクラリ

春の夜の夢のごとし

 

さあ、いよいよサビ前です!!!

 

ここはね、サビ前ってこともあってテンポ感もだんだん加速してくるんですよ。

 

それも相まって、

 

  ”お、いよいよ再会か!?”

 

と思わせられるパート。

 

でもね、違うんですよ。

場面としては、もうお気づきの方も多いでしょう。

 

これはフライングで(まだ再会していないのに、)

再会して、一緒にドライブを楽しんでいそうですよね笑

 

なんかもう本当に他のことは何も見えていないんだなって笑

(これを無我夢中というのか......)

 

でも、それだけじゃない。

部分的に見てみると、

 

風にまたぎ月へ登り

 

ここもいいんですよねーー

 

もういつの間にか、心はタクシーなんてとっくにはみ出してますね。

 

ばっっっと心は先行して、すでに月までも到達したようです。

 

なんかこの気持ちだけは先走るスピード感もまた、

 

車とか、

道路みたいなドライブ時の風の冷たさとか…

 

そういうものを想起させるのかもしれません。

 

で、しかもこの

春の夜の夢のごとし

 

ていうのも親近感を感じやすいというか。

 

今まさに寒さも加速してますが、

この寒さを乗り切ればまた暖かな春。

 

きっと活動も活発になるっていうところで、気分的にも少し上がってくる感じが、

 

この高ぶりを表しているようにも感じるんです。

 

あとここは宇多田ヒカル特有の韻の踏み方にも注目してほしい。

 

『GOLD』でもふれたように、この韻が織りなす心地よさもまた、宇多田ヒカルならではの良さだと感じています。

 

気になる方はこちらもぜひ。

roymblog.hatenablog.com

 

 

サビ

Traveling 君を

Traveling 乗せて

アスファルトを照らすよ

Traveling どこへ

Traveling 行くの?

遠くなら何処へでも

Traveling もっと

Traveling 揺らせ

壊したくなる衝動

Traveling もっと

Traveling 飛ばせ

急ぐことはないけど

 

さて、そしていよいよサビですね!

 

もう言うまでもないですが、

 Traveling,〇〇

の繰り返しの心地よさといったら。

(そりゃ旅したくなりますよ。。)

 

少しずつ心情が解き明かされるというか、

意外と複雑に抱えてもいそうな心情が

ここで少しずつほぐされる感じがまたいいんですよね。

 

このパートでは

 

遠くなら何処へでも, 壊したくなる,飛ばせ

 

といったインパクト強めなことばも出てきます。

 

やはりここも、高揚感のボルテージが跳ね上がっていることは間違いなさそう。

 

なんとなくですが、

この主人公は

普段なら絶対しない(言わない)ことも、高ぶった気持ちのノリで言ってそうですよね。

 

 

というのも、想像してみてください。

 

きっとこの場面はもう深夜も深夜。

 

当然車の混雑なんてない。

時折トラックなんかは走っていても、

前方は遥か遠くまで見渡しても車はいない。

 

そしてバンパーに反射するオレンジの街灯。

 

・・・・

 

(完全に私の脳内イメージ)

 

もうこんなん、テンション上がりませんか!?

 

私はこういう場面が浮かびますから、もうテンションが上がるのは無理もないな、と。

 

あとですね、1番サビの終わりの

 

急ぐことはないけど

 

っていうところ。

 

飛ばせ!って言いつつも、時間の経過は長くあってほしいっていうのも良い。

 

きっとこの場面はまだドライブの序盤なんだと思っていますから、

 

いつのまにかこんな時間だった!

 

って思えるように

 

"時間を忘れさせてほしい"

 

という願望が込められているのだと思います。

 

 

少し長くはなりましたが、まだまだ2番にも魅力はどっしり。

自分なりの解釈で、場面をイメージしてみると世界観の美しさに浸れることでしょう。

 

 

では、また次の投稿で。